重瞼部皮膚切除(2025年10月25日改訂版)

こんにちは、東京・神奈川でまぶたのたるみ・眼瞼下垂・二重・クマの治療を行っている形成外科・美容外科・眼形成の奥村仁です。

本記事では、重瞼部(じゅうけんぶ)皮膚切除 という、まぶたのたるみ取りや眼瞼下垂手術にも応用される方法について詳しく解説します。
手術方法・適応・術後の経過・利点と欠点・合併症まで、実際の臨床経験をもとにわかりやすく説明いたします。

目次
1手術方法
2手術適応
3術後ケア
4術後経過
5利点欠点
6合併症

手術方法

重瞼部皮膚切除のデザイン

「二重のライン(重瞼線)」のすぐ上の皮膚を切除することで、たるみを改善しながら自然なまぶたの形を整える手術です。
皮膚の切除量は、眉下切開(眉毛下皮膚切除)よりも少なめであることが多く、傷跡も目立ちにくいのが特徴です。

手術適応

次のような方に向いています。

  • 生まれつき二重まぶたである
  • 重瞼線直上の皮膚や皮下脂肪が厚くなく、まぶたが重く感じない
  • まぶたに目立つ傷を残したくない

これらの条件に当てはまる方は、重瞼線皮膚切除法の良い適応です。

術後ケア

抜糸までの期間

手術後7日間は出血・血腫の予防のため、運動・飲酒・入浴など血流がよくなる行為を控えてください。
腫れを抑えるため、特に術後3日間はアイスノンや保冷剤でよく冷やしましょう。横になると顔がむくみやすいので、座った姿勢で冷却するのがおすすめです。

  • シャワー・洗顔は翌日から可能です。.顔を洗う時に一緒に,傷周囲の軟膏や血液をやさしく洗い流して下さい。
  • 術後3日以降は石鹸を使って優しく洗ってください(消毒は不要)。
  • 眼軟膏を塗布していただきます。

抜糸と術後診察

  • 抜糸:術後5〜7日目
  • 定期診察:術後1ヶ月・3ヶ月・6ヶ月

術後経過

皮下出血(内出血):術後に必ず出ますが、2週間ほどで自然に消えます。メイクでカバー可能です。

腫れ:2日目がピークで、1週間で大きな腫れは落ち着きます。完全にスッキリするまで約2ヶ月かかります。

赤み術後3週間頃に強く出ますが、6ヶ月でかなり薄くなり、最終的に白くなります。

硬結(かたさ)術後3週間くらいまでの時期は傷が硬く感じる時期があり、6ヶ月ほどで自然にやわらかくなります。

利点・欠点

利点

傷跡が目立たない
 重瞼線上にあるため、目を開けているとほとんど見えません。

眼瞼下垂手術との併用が可能
 挙筋前転術と同時に行えるため、たるみと眼瞼下垂の両方を改善できます。

二重まぶた形成との併用が可能
 一重の方は二重を作ることも、二重の幅を広げることも可能です。

脂肪の減量がしやすい
 眼窩内脂肪を同時に減らすことで、二重の持続性を高め、目の開きをスムーズにします。

欠点

  1. 二重が厚ぼったく見えることがある
     切除量が多いと皮膚・脂肪の厚みにより、やや厚みを感じる二重になります。
  2. まぶたの印象が変わる
     一重の方では、二重になることで印象が変化する場合があります。自然な仕上がりを希望される場合は、切除量を控えめにしてデザインすることも可能です。

合併症

血腫:出血が続くと皮下に血がたまり膨らむことがあります。抗血小板薬などを服用中の方は、手術前後の調整が必要です。

感染:まぶたは血流が豊富で感染はまれですが、洗顔と抗生剤で予防します。

最後に

上まぶたのたるみや眼瞼下垂、二重のラインが気になる方は、まずはご相談ください。
自然で美しいまぶたの形を目指して、一人ひとりに合わせた治療方法をご提案いたします。

金曜日は東京日帰り手術クリニックで勤務

土曜日はコスメディカルクリニック シンシア銀座院に勤務

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