東京(有楽町)の東京日帰り手術クリニックで金曜日に下まぶたのたるみ,クマ治療を専門に行っております形成外科・美容外科・眼形成外科の奥村仁です.
今回は,下まぶたの加齢性変化(老化)についてお話しします.
上まぶたの老化は,隣接する眉毛~額と密接な関係がありますが,下まぶたの老化は,隣接する頬部と密接な関係があります.
下眼瞼〜頬部を中顔面として一緒に治療すると良好な結果が得られます.
目次
- 下まぶた〜頬の加齢による症状
- 原因
- 目の下のクマ・たるみの手術
下まぶた〜頬の加齢による症状

①頬が重力で下がったり,組織が痩せてくると,下まぶたと頬の間の溝(②瞼頬溝(けんきょうこう))がより深くなり,いわゆる黒クマが目立ってきます.
下まぶたが袋状にでてくると(③目袋と言います)さらに黒クマを目立たせます.
目袋は,若い人のまぶたの縁にそって見られる④涙袋とは違います.逆に涙袋は目立たなくなります.
⑤その他に目尻を中心に細かい皺が出来ます.
原因
それぞれの症状は何故起きるのでしょうか?
頬部下垂の原因
頬部の下垂は靭帯(骨から伸びて皮膚や皮下組織を支える線維性組織)が加齢により弱くなり,支えられなくなる事が原因です.
深い瞼頬溝の原因
加齢で弱くなりながらも,下垂する頬を支えようとして靭帯の付着部付近に凹み(溝)が生じ,靭帯よりも頭側のまぶたが目袋として突出してくると凹み(溝)が強調されます.骨・眼輪筋・皮下脂肪・皮膚が加齢性に萎縮してボリュームが減るとより広範囲に凹みが生じます.
目袋が目立つ原因

目袋として見える眼窩内脂肪は,眼窩という眼球をいれている骨の凹みを満たしています.
目袋が目立つ原因としては⑴眼窩内脂肪が前方に出る力が強くなるか⑵眼窩内脂肪を抑えている力が弱くなるか⑶その両方が関与しています.
⑴眼窩内脂肪が前方に出る力が強くなるのは,➊眼窩内脂肪が他の身体の脂肪と同様に太ってくる場合や❷眼球を支える靭帯が,加齢により弛むことにより眼球の位置が下がり,眼窩内脂肪が前方へ押し出される等の原因が考えられます.
⑵眼窩内脂肪を抑えている力が弱くなるのは,眼窩内脂肪を支える眼窩隔膜,眼輪筋,皮下脂肪,皮膚が加齢により薄くなっていくためだと考えられます.
涙袋が目立たなくなる原因
涙袋はまぶたの縁に沿って見られる,眼輪筋によってできる力こぶの膨らみですが,個人差があり,若い頃から小さく目立たない人もいます.ある程度のおおきさがあった人も加齢により萎縮して弱くなると,小さくなります.また,目袋が目立つ人の場合,涙袋が目袋の陰に隠れてしまう人もいます.
皮膚の皺の原因
皮膚は加齢により表皮,真皮が薄くなり,真皮結合組織の膠原繊維と弾力線維の収縮力・復元力が低下し,まぶたを閉じる時や表情を作る時に出来る皺が,動かさない時にも残るようになります.
目の下のクマ・たるみの治療
別の項で詳細を書きますが,症状に合わせた適切な治療を組み合わせて行っていきます.
下眼瞼
下眼瞼には,①前方に眼窩内脂肪が出ようとする力を減らすために脂肪を減量したり,②前方から後方に眼窩内脂肪を押し戻す力を強めるために,眼窩隔膜,眼輪筋,皮膚に張りをもたせます.
頬部
頬には,③垂れ下がった組織を持ち上げたり(ミッドフェイスリフト),④萎縮した部分に,様々な方法でボリュームを足します.➊眼窩内脂肪の利用(細断脂肪の注入・脂肪移植・脂肪移動)❷太もも等から注射器で吸引した脂肪の注入➌ヒアルロン酸等の注入
目尻の皺
目尻の皺には,⑤表情筋の1つである眼輪筋にボトックスという筋肉を弛緩させる製剤を注入します.
最後に
下まぶたのクマ・たるみの手術をお考えの方は,こちらからお問い合わせください.
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